兵庫ライフケアクリニックは川西市全域と池田市、猪名川町、宝塚市、伊丹市、豊能町の一部への訪問診療と入院医療を行うクリニックです。

当院は、2018年1月より「はえの往診クリニック」という名称で、在宅療養支援診療所として訪問診療を中心とした在宅医療を担ってきました。2024年3月より、入院設備を整え、地域医療における新たな役割を担うことになりました。

外来医療と入院医療に次いで、第三の医療提供の形として登場した在宅医療の最大の特徴は、住み慣れた環境で療養できることです。当院では、住み慣れた地域で最期まで暮らし続けるための包括的な支援体制を築いてきました。しかしながら、近年、増加する独居高齢者や老々介護・認々介護など、家族の形や介護力は様々です。地域で最期まで暮らし続けることへの限界や神経難病患者の家族のレスパイトなど、様々な入院ニーズがあることも在宅医療を通してわかってきました。さらに、現在、診療報酬制度により政策的にホスピスでの緩和ケアの対象はがんに限定されています。しかし、本来、緩和ケアが必要な疾患はがんだけではありません。むしろ、地域での長期療養者は圧倒的にがん以外の疾患（非がん疾患）が多いのです。現在の医療制度では、非がん患者さんの緩和ケアはほとんどと言ってよいほど光が当てられていませんが、疾患で区切ることなく、必要な人に必要なケアを届けることが本来の医療だと考えています。

当院では、それらに対応するため、病床を設置することで、訪問診療と入院医療の両輪で、疾患や家族介護力にかかわらず、地域の人々の人生に寄り添い、住み慣れた地域で最期まで生き切る支援をしていきたいという意味を込め「兵庫ライフケアクリニック」としました。